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雪のあした

1 月 13th, 2018

少し雪が降った。

冬はやっぱり雪がある方がいい。

連日マイナス12度の朝が続いている。

ギャビは朝一番に庭でオシッコをするとすぐ帰ってくる。

マイナス5度以下だと散歩している人もいない。

去年から寒暖計オジサンを見なくなった。

いつも寒暖計を首からぶら下げて散歩している、私と同年くらいのオジサンのことだ。

寒い日は「きょうはマイナス15度だよ〜」と嬉しそうに駆け寄って報告してくれた。

何だか寒さを愛し共有し合う同志のような気がしていたものだ。

今年は一度も会っていないからちょっと寂しく、よくないことをあれこれ想像してしまう。

今年から私は、あまり寒い朝は散歩しないようにしている。

健康オタクの隣のおばさんからキツく止められているからだ。

大気まで凍り付くような無機的な外界の美しさは、アンデルセンの『雪の女王』の世界を彷彿とさせる。

私は小学校低学年のころ、子供向けに書かれた『雪の女王』が入門の書で大好きだった。

その後、読解力もついたころ、文庫本で原作の翻訳を読み更に魅せられた。(ディズニーの雪の女王はまるで別物)

私にとっての「女王」とは、この『雪の女王』とロシアの『石の花』の「鉱山の女王」が双璧である。

どちらも無機的で厳しく美しく、有機的な人間のヒロインと対立する。

私は子供のころから、どちらの作品の人間のヒロインには心惹かれなかった。

真の美の象徴はこの両女王であるのだから。

滅びゆく有機的なものは美ではないということか。

そういえば『雪の女王』の中で、男の子カイが女王から課せられた、氷片で作るパズルが最後に出来上がるが、それは「永遠」という文字だった。

マイナス12度以下の『雪の女王』の住処のような雪と氷の世界を歩くことは、私の冬の楽しみでもあった。

でも老いてきたギャビと、同様にトシをとってきた私の体のことを考えると、この楽しみは思い出の中だけにとどめておこう。

最近は気温の上がる11時過ぎに長い散歩に出るようにしている。

それはそれで色んな発見があって楽しい。

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