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今月の塩山詣で

5 月 19th, 2019

風薫る5月!

庭にはびこる雑草でさえ美しい!

ギャビと庭に出て、萌え出した緑をしばし楽しむ。

先日、89歳の恩師を、先生の奥さんと一緒に山梨県の老人施設に訪ねた。

先生は、ますます自分にとって大切な人や事がハッキリとしてきた。

私のことは「八ケ岳のおねえさま」とお呼びになって、宿泊業であるらしいことはまだお忘れではないようだった。

ついでに私の息子については、なぜか毎回「息子さんは小説を書いているかい?」と必ずお尋ねになる。

奥さんに言わせると「今はもう本を読む人も、書く人も身近にいなくなったから彼は寂しいの。あなたの息子さんだけが希望の星なのよ」ということであった。

楽しく少々トンチンカンな会話が弾んだあと、奥さんが「このあいだお見舞いに来て下さった〇〇エイコさんが、あなたのことをお元気そうでよかったと言って下さったのよ」と先生に優しく伝えた。

すると「えっ!〇〇エイコさん!どうしてここに来たことを教えてくれなかったの!エイコさんは僕の大学時代の同級生でマドンナだった人だよ!」と先生。

どうやら〇〇エイコさんは同姓同名の二人であるらしい。

「違うわよ!〇〇エイコさんはお隣のおばあちゃん。あなたもよくご存知のはずよ。まだお会いしたばかりじゃない」と奥さん。

すると先生は「知らん!そんなバアサン!」と言ってすっかり不機嫌になってしまった。

そこで卵焼きやらプリンで先生のキゲンをとると、「エイコさんはねえ、みんなの憧れだったんだよ。フランス語がうまくてねえ。今もきっとキレイだろうなあ」とプリンを口に運びながら、眼を輝かせて話してくれた。

どうやら先生にとって過去はすぐそこにあるらしかった。

奥さんが「その方はもうとっくに亡くなったのよ」と、ソッと私に耳打ちしてくれた。

今月の塩山詣でも楽しかった!

ギャビちゃんもライラックの香りにウットリしているのかな?

「ちがうよ、肉を焼く匂いだよ」

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