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3月に逆戻りした日

5 月 9th, 2018

夏のような日が続いていたが一変、きょうは冬に戻ったような寒さである。

それでも新緑が美しく、花々が咲き誇っている。

農家の軒先にツバメが巣を作っていた。

目の前はブロッコリー畑なので、ここに潜んでいるモンシロチョウの幼虫が彼らの食料となるのだ。

畑の持ち主も農薬を使わず、青虫を退治できるのでツバメの家族は大歓迎だ。

人とツバメの共存関係がここにある。

ツバメで思い出したのだが、子供のころ読んだオスカー・ワイルドの『幸福の王子』という童話がある。

大体のあらすじであるが、街の中心に金箔や宝石で飾られた豪華な王子の像があった。

エジプトに帰る途中の一羽のツバメが、王子の像の肩に止まって仲良くなった。

王子は高い所にいるので世の中の悲惨な状況がよく見える。

それで、いてもたってもいられなくなり、自分の体から金箔をはがして貧しく気の毒な人に届けるようツバメに頼む。

ツバメはそれを引き受けるが世の中から貧困はなくならない、

王子は次から次へと、自分を飾る金箔、宝石類を貧しい人々に届けてくれるようツバメに頼む。

しかしツバメはもう寒くなるこの地を離れ、暖かいエジプトに渡って行かなくてはならない。

王子の頼みを断り切れなくなったツバメは、とうとう寒さで死んでしまう。

ある朝、街の人々は金箔も宝石もない王子の像を、汚らしくてみっともないからと溶かしてしまう。

しかし鉛の心臓だけはどうしても溶けないので、ツバメの屍骸と一緒にごみ溜めに捨ててしまう。

と、話は途中であるが、明治時代にこの童話が日本にももたらされた。

それを有島武郎が翻案したものが先日の地方紙に載っていた。

読んでビックリ!

有島翻案では、最後に王子はツバメをエジプトに帰し、また来年会うことを約束する。

そして自分は溶かされ、寺の鐘になるというものだった。

私はこれを読んで、子供の時あれほど感動した最後が、どうしてこのような書き換えになるのかと、有島の文学者としてのセンスを疑った。

原作では、一部始終を見ていた神が、天使に向かってこういう。

「地上で、最も尊いものをふたつ持ってきなさい」

すると天使はごみ溜めから、溶鉱炉でも溶けなかった王子の鉛の心臓と、ツバメの屍骸とを持ち帰った。

有島武郎は美人編集者と軽井沢の別荘で心中している。

何日も経ってから腐乱死体が発見されたという。

これだけでもイヤなヤツと思ったが、この翻案を読んでますます彼の株が下がった。

散歩から帰るなり、私のヨガマットに寝転ぶギャビ。

ヨガマットといっても私はヨガなんてマッピラ。

仕事柄立ちっぱなしになるので、腰痛が持病だ。

寝る間にこのマットの上で整体をして、正しい位置に骨盤を整える。

たった4分で腰痛は消える。

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