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友人来訪

10 月 15th, 2020

きのう松本から友達3人が来た。

みんな元気なバアさんだ。

当方のドッグランを見て「まだ一度も入ったことがない」と言った。

10年以上の付き合いになるのに私自身が驚いた。

犬もいないのに、ここに案内するなんて思いもよらなかったのだ。

何のヘンテツもない手入れの悪い庭だけど、この盛りを過ぎた自然の風景が、彼女たちの琴線に触れたらしい。

みんなこの寂し気な風景に、自分の来し方行く末を重ねるのね。

というわけで、ここでお茶にした。

紅茶とスコーンではなく、我ら年寄りに相応しく塩羊羹と渋茶で。

時間は午前11時、昼食前のよく晴れて気持ちの良い秋の日だった。

切り株に生えた苔を見て「まあ、ステキ!「苔に桜の落ち葉もいいわあ〜私苔が大好き!」と少女のような歓声を上げるバアさん。

ま、少女はこんな汚らしいモノには歓声など上げないけどね。

「苔が好きなら北八つの白駒池周辺がいいよ」と私が言うと、77歳のバアさんが「じゃあ皆でそれを見に行きましょう。私たちに残された時間はそれほどないの。来週行きましょう」ということになった。

84歳、77歳、73歳(私)70歳という4人である。

84歳の女性は(とてもバアさんなんて呼べない気品のある人)東京大空襲をくぐり抜けてきた人である。

以前彼女は「死ぬのは怖くない、もう何回も死んできたわ」と言っていた。

そして、お茶を飲む手を休め、深く青い空を見上げながら「こんなに幸せでいいのかしら」とつぶやいた。

“ああ、U子さま、私はあなたの運転手としてどこにでも参ります”と固く心に誓った。

きのう、かつての乙女たちが夢中で語り合った場所。

古びて寂し気な椅子とテーブルを何を思ってかギャビが眺める。

もう私たちは力強く他の場所を目指している。

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