3月20日
フキノトウがあちこちにたくさん出てきた。
散歩のついでに摘んでくる。
フキノトウの天ぷらは一家で大好きだからたくさん揚げる。
フキノトウのみでお皿に山盛り揚げる。
次の日はまた摘んできてフキ味噌をつくる。
炊き立てのご飯にこれを乗せて食べると、山の暮らしもいいなあと思う。
アルコールを飛ばした酒で伸ばして、ステーキやローストビーフのソースにも使う。
私は子供の時からフキやワラビやタラの芽など山菜が大好きだった。
でも生家のまわりにはフキくらいしかなかったので、ここに住んでワラビやタラの芽などいくらでも採れるので欣喜雀躍したものだ。
それどころかコシアブラとかコゴミ、ウコギ、山ウドなど、初めての山菜も口にすることができたので嬉しかった。
山菜の調理法は地元の人のやり方が一番美味しいということも知った。
それまでの私は料理番組で見た通りのフキ味噌を作って美味しいと思っていたが、地元の農家のおばさんが私の眼の前で作ってくれたフキ味噌に仰天した。
テレビや料理本では、フキノトウを茹でて水にさらしてアクを抜き、絞って細かく刻み、みりん、酒、砂糖で練り上げた味噌に混ぜる。というやり方が普通であった。
でも地元の農家のおばさんは、摘んできたザルいっぱいのフキノトウを洗って手でちぎり、熱したフライパンにごま油を入れてフキノトウをジャー!っと放り込む。
味噌とともにちょっと炒めたら、一升瓶から酒とみりんを注ぎ、砂糖も入れて練り上げてハイ終わり。
10分もかからない。
これがうまいのなんのって!以来私はこのやり方を踏襲している。
先日降った雪が日陰にはまだ残っている。
そんなところを選んでギャビは楽しそうに歩く。
朝は6時から15分の間に私を起こす。
まるでめざまし時計のようだ。
ここは春と冬がまだ共存しているようだ。